スイスの四季 秋のスイス

~黄金色にきらめく大地へ~

爽やかな空気の中、山も街も色づく季節です。
樹木の種類が多いスイスでは、各地で美しい紅葉を見る事ができます。

特に初雪を被った名峰と色とりどりの木々、湖畔沿いの丘や山の斜面に連なるぶどう畑は、
スイスを代表する秋の風景です。

光を受けてオレンジ色や黄金色に輝く様子は、感動的です。

ヨーロッパ・カラマツの色づく森やぶどう畑の間を歩くハイキングがお勧めです。
ぶどうの収穫を祝う村のお祭りなどにも出会えます。

またワインや栗、ジビエ(狩猟した動物の肉)、キノコなど、旬の味覚も楽しみの1つです。


「アルプスの牧くだり」

夏の間に作った山のチーズを持って、民族衣装を着た牧夫たちが労をねぎらい、華やかに飾り付けをした牛たちと一緒に、山の上のアルプ(牧草地)から村へ下りてくる「牧くだり」は、アルプスに受け継がれてきた秋の伝統行事です。
(収穫を祝う村の祭りとして、行われる事もあります)


「秋の収穫祭」

実りの喜びにあふれる秋ですが、9~10月にかけて、ぶどうの生産地ではワイン作り、
スイス南部に残る栗の里では栗祭り、チーズの産地ではチーズ祭りが開催されます。

アルプス地方では、夏に山の上の共同小屋で作ったチーズを並べて、所有する牛の乳の量に応じて、分配していく昔ながらの風習を受け継いだ「チーズ分配の祭り」を行う地域もあります。


「紅葉に色づく秋の山」

国土の約3割が森林を占めるスイスでは、美しい森が各地にあります。
黄色やオレンジ色になる西洋カラマツが多いエンガディン地方やヴァレー地方は、まるで織物、芸術品のように美しい葉が、山一面に黄金色に輝きます。

赤く色づくナナカマドやカエデの木々も、有名で人気です。
アルプスの高地では、ビルベリーの葉が赤い絨毯のように広がっています。


「美しいぶどう畑とワイン作り」

ぶどうの収穫は9月から10月です。
ワインの産地の村々では、収穫を祝うワイン祭りも開催されており、様々な地ワインが飲めます。
また10月から11月にかけては、ぶどうの葉が黄金色に染まって、ぶどう畑が一番美しく輝く季節です。ぶどう畑の中を歩くハイキングがお勧めです。


「秋の味覚」

実りの秋・・・。
山の恵みやキノコや出来たての山のチーズ(べルクケーゼ)のほか、スイスで長い伝統を誇る栗を使った料理やデザートなど、秋ならではのグルメがたくさん楽しめます。

ワインへと変化する前の発酵しはじめのぶどうジュースもお勧めです。
(果汁の甘さとわずかな酸味と、微炭酸が特徴です)

スイスのワインは、ぶどうを作るぶどう畑の土地の地質上、ミネラル分を多く含んでいるため、下の奥まで残る独特の味がします。


「ジビエ料理」

鹿やシャモア、野豚、ウサギ、キジなどの野生動物の狩猟肉(ジビエ)料理は、狩猟民族でもある西洋人にとって伝統の食文化です。

このジビエ料理はスイスでは人気のグルメの1つで、秋になると各地のレストランに特別メニューが登場します。ジビエ料理には赤ワインが良く合います。